大阪朝日新聞(昭和5年5月2日付)命がけの密航

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闗釜連絡船の數十尺のマストによぢ登り

【釜山】釜山における朝鮮人勞働者の内地漫然渡航取締が巖重をきはめる反動として、一とととき發動機船や帆船便の内地潜航が頻出したが、それも取締官憲の手が延びると今度は渡航票を僞造したり、女装したり、さらに一歩をすゝめて蔚山飛行場から飛行機で空中密航を企てたり、密航法に手段を選ばない彼等のやり口には取締官も啞然とさせられてゐるが、今度は闗釜連絡船の荷役のドサクサ紛れに船倉内に忍び込み高さ

數十尺のマストの中間によぢて、一か八か命がけの密航を企てた奇想天外の密航者を出帆前に船員が發見し引降したが、右は慶南南海郡古懸面生れの朴春得(二十四)と判った。