釜山日報(昭和8年9月13日付)内地密航募集者、統營署に檢擧さる

固城郡は慶尚南道の南部、沿岸部にあり、その東には晋州、昌原(鎮海・馬山)、釜山が並んでいる。統営は固城半島の南部であり固城郡の南に位置するが、固城郡から分離されて郡となっていた。

密航者を募集した企画運営側、所謂ブローカーが、募集密航者25人で200円を船主側(船舶所有者、船長)に払うということであり、密航運賃は1人当たり10円であるから、募集者側は密航者1人当たり2円で手取り合計50円の利益を見込んでいたことになる。密航の企画運営側の価格設定事情がわかる点で興味深い。(もちろん他のケースもこのようであるかは即断できないが)

しかし、密航希望者が上限に達せず200円を払えなくなったことから揉めて、結局船主側は141円を企画運営側から受け取って帰宅、その後逮捕されたということで、密航としては未遂に終わっている。


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釜山日報
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【統營】固城郡巨流面龍山里白福基(二五)金鐘萬(四五)金命準(三七)は共謀の上、固城各農村を横行内地密航者募集し、之が運送には統營新町金文伊(三三)と相謀り、文伊所有發動機萬福丸を以て船長梁珠浩船夫金義奎(三一)が密航する事として、その船賃は二十五名を限度に一金二百圓と約定の上、數日前萬福丸を固城郡に廻航した處、約束の募集員二十五名が十八名なる事から口論となり、金文伊は金百四十一圓を受取り、歸宅中を八日夜統營署高等刑事南淑佑宇治が探知檢擧巖重取調中なるが、密航者一名に對し十圓を受領した事が判明した。