南鮮日報(昭和5年5月10日付)木炭船を仕立てゝ十四名が内地密航

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早くもその筋に探知され一味悉く捕はる

近來、緊縮不景氣がもたらした現象として、鮮内に於ける鮮人失業者群の内地渡航熱の煽り、更らに當局の渡航阻止に窮しての冒険的密航は各地で頻りに行なはれ、之の防止について當局に於いても相當頭痛鉢巻の様であるが五、六ロ前馬山府内千葉村海岸からも一行十八名が内地密航を企て將さに出帆せんとせる一團あるを逸早くも探知せる馬山署員の活動によって、出帆前の際どい所で未然に防止するを得たが、この主謀者は内地人二名鮮人二名の常習者らしく、その内の内地人一名は風を喰って逃走結局主謀者の内地人現住所釜山大倉町一丁目阿比留吉次(三六)馬山府内上南洞〇七金鐘守、同崔文極の三名を逮捕した。彼等は内地に於ける鮮人勞働者募集を名目に、宜寧方面より鮮人失業勞働者十四名を甘言をもって馬山迄誘引し、前記千葉村海岸より前記阿比留吉次の實弟所有の發動船阿比留丸で内地密航を企てたもので、同人等は同船が常に對鳥釜山間を木炭運搬船として往航せるを利用し、今までしばしば内地密航を常習として居る者らしく、馬山署に於いては之等三名を引致し、同時に其不心得を 懇々と諭し、卽決各罰金五十圓に処した。